コートに入ったら一人。

 

そこで、一人で闘わなきゃいけない。

 

いつも思う。

いつも心がピリッとする。

 

もう何度目かもわからないくらい

息子の試合を見ているはずなのに

見てるこちらも毎回深呼吸する。

 

あぁ、

生きていくってそもそもそういうことだよなと思う。

 

子離れに何の不安もないのは

このシーンの積み重ねもあるのだろうか。

 

私と彼は別の人間。

もう既に私よりテニス仲間とつるんで

楽しそうに話しをしていて。

 

男同士肩寄せ合ってあーだこーだ言ってる。

 

嬉しいなって思う。

 

そんなに子育て間違ってなかった？って

瞬間だけ思える貴重な時間。

 

試合になったらちゃんと仲間からライバルになってて緊張感があって、

みんな勝ちにこだわって。

 

コート内ではプレーがうまくいかず、

イライラしてもがく姿。

 

ラケットやボールにあたることもある。

 

うちは人一倍激しくて、

態度が悪すぎてこちらの怒りがこみ上げてきたり

その度にこちらもやめてー！と顔を覆いたくなるようなことも起きたり、

頑張れ、気持ちに負けるな！と涙しながら

願ったり。

 

当たり前だけど私が出て行く幕なんてない。

 

自分でどうにかするしかない。

 

その度になんとも言えない気持ちになるけど

こうなんだ、本当は。 

 

本当に、

本当はこれでいいんだ、と思う。

 

人生の縮図、みたいだと思う。

 

現在、負けると悔しすぎてコートから出たら母親に八ツ当りざんまいの8歳。

毎回励ましたり放っておいたり押したり引いたり。

少しずつ八ツ当りが短くなって、次のプレーに向かっていけてることに成長を感じる。

自分で課題を見つけてる。

 

私はどうかな？

コートに一人立ってる自分を想像する。

 

そんな風にいつも教えてもらってる。